のどについて
扁桃炎
口蓋垂(のどちんこ)の左右の扁桃に炎症が起こる病気です。
疲労や風邪などがきっかけで、扁桃が赤くはれ、膿(膿栓)がたまります。
症状として、発熱、喉の痛み、だるさ、悪寒、首のリンパ節がはれる、などがあります。
声帯ポリープ・声帯結節
良性(非癌性)のポリープ、結節が声帯にできる病気で、声のかすれが生じたり、呼吸音が混じった声がでます。
大声を出す、叫ぶなどにより損傷したり、通常より日常的に声を使い過ぎることなどが原因となります。
治療法としては、のどへの刺激を抑え、声を休めます。また、職業などで声を使いすぎる必要がある場合は、音声治療を行い、負担のかからない話し方、歌い方を修得する必要があります。ポリープの場合、多くは手術による切除が必要になります。
咽頭がん・喉頭がん
咽頭とは、鼻の奥から食道までの食物や空気の通り道です。
咽頭は上・中・下の3つの部位に分けられます。
上咽頭がんでは、腫瘍が大きくなると鼻が詰まる、鼻血がよく出る、耳管に影響して狭くなるために中耳炎が長引くなどの症状が出ます。
中咽頭がんでは、のどの異物感、違和感、軽い痛みなどの症状が出ます。
下咽頭がんはかなり大きくならないと症状が出ない部位であり、のどの違和感や異物感、長く続く咽頭痛、食物がつかえる、声嗄れなどといった症状が現れた場合、早めの受診をおすすめします。
いずれも首のリンパ節に転移しやすいので、首の腫れ、グリグリから発見されることもよくあります。
喉頭とは、いわゆる「のどぼとけ」のことで、声を出したり、空気の通り道の働きがあります。
喉頭がんも声門上・声門・声門下の3つの部位に分けられます。
症状として、声門型は嗄声(させい:声がれ)が早期からみられますので、1ヵ月以上持続する場合は、早急に受診をおすすめします。声門上型や声門下型は、同じように嗄声が出ることもありますが、のどの痛みや嚥下時の痛み、違和感、息が苦しくなるといった症状から見つかることが多く、またこのタイプは咽頭のように首のリンパ節に転移しやすいので、首の腫れ、グリグリから発見されることもよくあります。
甲状腺腫瘍
ネクタイの結び目あたりにある甲状腺(甲状腺ホルモンをつくる臓器)に発生する腫瘍です。
発生の頻度は高く、全人口の1%程度に腫瘍があるといわれています。その多くは良性ですので、良性・悪性の判断が大切になります。
血液検査やCT検査、エコー検査、生検により判定を行います。